AI画像生成、ChatGPTとGeminiは何が違う?得意・苦手を実際に試してみた

虫眼鏡でAI生成イラストの得意な例と苦手な例を見比べるくりまろ AIとの付き合い方

「AIで画像を作ってもらったのに、なんだか手がおかしい…」「同じキャラのはずなのに、なんか違う」——そんな経験、ありませんか?私も、チャッピー(ChatGPT)で画像生成をいろいろ試しているうちに、得意なことと苦手なことがだんだん見えてきました。今回はその実体験をまとめてみます。

※この記事の体験談は、おもに2026年前半までに、当時のChatGPT(GPT-4o世代の画像生成)で試したときのものです。2026年4月に画像生成エンジンが新しくなり(ChatGPT Images 2.0 / GPT Image 2)、文字まわりなど一部は改善しています。今の状況もふまえた補足は、記事の後半で書いています。

みか挨拶
みか

「AIって何でも上手に描いてくれそう」と思ってたけど、使ってみると得意・不得意がはっきりあってね。

くりまろ解説
くりまろ

どんなときに差が出るのか、気になるなあ。

きっかけは娘のイラストでした

みか挨拶
みか

実はうちのくりまろのビジュアル、娘が描いた手描きイラストがもとになってるの。

くりまろ解説
くりまろ

へえ、そうだったんだ!

みか挨拶
みか

その原画をチャッピーに読み込ませて画像生成してもらったら、仕上がりにすごく満足しちゃって。それが今のくりまろの元になったんだよね。

チャッピーが得意だと感じたこと

参照画像を毎回添付すると、画風が安定する

生成のたびに同じ参照画像(元絵)を添付することで、テイストや画風が安定して、同じ「AI感」の統一感を保てることが分かりました。実際に使ったプロンプトはこんな感じです。

添付した画像のキャラクターのデザインを完全に維持したまま、新しいポーズ・表情のイラストを作ってください。

【キャラクターの特徴(厳守)】
体型:くまのような丸コロコロしたシルエット、手足は短くて丸い
体色:黄色(栗きんとんのような温かみのある黄色)
耳:体の左右上部に大きめの丸い耳、内側は濃いピンク〜マゼンダ色
頭の上:緑の葉っぱのようなモチーフが1〜2枚のっている

くりまろの元画像を添付し、特徴を厳守するよう指定したAIへのプロンプト画面

このプロンプトで、ひらめき・悩み・作業中など表情違いのバリエーションを一度に生成できました。「参考画像+特徴の言語化」が、安定生成のコツだったんです。

同じプロンプトで生成された、くりまろの表情違い5パターンの結果画像
参考画像添付を明示したプロンプトで生成された、くりまろのひらめきポーズ

プロンプトは自分で書くより、AIに書いてもらう

自分でプロンプトを一から書くよりも、「こういう感じにしたい」とAIに伝えて、プロンプト自体をAIに考えてもらった方が良い仕上がりになる、という実感もあります。

創作・擬人化のイラストは得意だった

娘が「クラゲをかわいい女の子に擬人化して」とチャッピーに頼んだところ、想像以上にかわいく仕上がりました。抽象的・創作的なイラストレーションは、私が試した範囲ではチャッピーの得意分野のようです。

参考にしたミズクラゲの写真とAIへの生成指示画面
AIが生成した、クラゲを擬人化したかわいい女の子のイラスト
くりまろ喜び
くりまろ

「こういう世界観で」ってイメージを伝える絵は得意なんだね。

チャッピーが苦手だと感じたこと

実在の人物の見た目をそのまま保つのが苦手

一方で、はっきり苦手だと感じたのが「実在の人物の見た目をそのまま保つ」編集でした。塾の実在の写真にAIで要素を加えようとしたら、塾長の顔が実物と違う顔になって生成されてしまったり。広告テンプレートのモデルの女の子を、別の写真の女の子に置きかえてもらったら、指定した女の子とは違う顔になってしまったり。

これは汎用の画像AIが共通して苦手にしているところで、アップロードした顔写真から「その人そっくり」ではなく「その人に似た別の誰か」を作ってしまう、と技術系のメディアでも多く報告されています。OpenAI自身も、本人の同意なく実在の人物の写実的な画像を作らない・実在の人物の写真をそのまま加工する編集には応じない場合がある、という方針を示しています。「精度が低い」というより、「そういうもの」だと思っておくのがよさそうです。

みか驚き
みか

何回やり直しても、塾長が“知らない人”になっちゃって…。

くりまろ解説
くりまろ

本人の写真があっても、そっくりには戻せないことがあるんだね。

物理的な整合性(接触・向き・間隔・関節)が崩れやすい

もうひとつの苦手ポイントは、接触・向き・間隔・関節の形といった「物理的な整合性」です。分かりやすいのが、Web制作のポートフォリオサイトに載せるために作ったケーキデコレーション画像。ケーキにホイップを絞る手元の写真を、文字を消して解像度を上げるだけ、という軽い指示で生成してもらったんですが、手の色が赤すぎたり、ホイップを持っていない方の手の形が不自然になったりしました。

ケーキにホイップを絞る手元をAIで生成した画像。手の形が不自然になっている

人物の手は長年「AI画像が崩れやすい部位の代表例」とされてきましたが、最近の上位モデルではかなり改善されています(2026年時点では、指の本数を数えて見分ける、という方法はもう通用しないくらい自然になっています)。それでも、指が重なったり、物を握ったり、何かに触れたりする場面では今でも崩れることがあり、このケーキの例はまさにそのパターンでした。そもそも「ケーキに手を載せる」こと自体の不自然さもありました。

他にも、人が椅子に座っている画像で椅子の向きがおかしかったり、前後の人との間隔が不自然だったりと、似たような「物理的な不自然さ」はAI画像全般でよく見られます。実写の教室を参考に生成してみたときも、椅子の向きや床の質感に違和感が残りました。参考までに、これはGemini(Nano Banana)系で同じ教室の実写をもとに生成したものですが、ChatGPTのときよりはましだったものの、生徒の後ろ姿や遠近感にはやはり違和感が残っています。

Geminiで生成した教室風景。実写の教室を参考にしたが違和感が残る例

ただし、実写を参考にしても「写実的な再現」ではなく「イラスト化」を求めるならうまくいくことも分かっています。実際の教室の写真を参考に「少人数授業」をイラストで生成してもらったら、雰囲気の伝わる自然な仕上がりになりました。つまり「そっくりそのまま再現」は苦手だけど、「雰囲気を参考にイラスト化」なら得意、という使い分けがここで見えてきます。

みか驚き
みか

よく見ると手の指が1本多い、なんてこともあったよ。

顔だけでなく、画像内の日本語も崩れていた

さいとう塾チラシ用の広告テンプレートを使って、モデルの女の子を別の写真の女の子に差し替えてもらったときのことです。顔が違う人になっただけでなく、画像内の日本語テキストも同時に崩れていました。「教育を変える」が「教書を憂える」のような別の漢字に化けたり、「成績」が「成繊」のような別の字になったり。

広告テンプレートのモデルを別の写真の女の子に置き換えるようAIに指示している画面
AIで生成したチラシ画像。顔の差し替えと日本語の文字崩れが起きた箇所を赤枠で示した図

当時のChatGPT(GPT-4oの画像生成)は、OpenAI自身も「多言語の文字表示に課題がある」と公式に認めていました。ただしこの点は、2026年4月に登場した新しい画像生成エンジン(ChatGPT Images 2.0 / GPT Image 2)で大きく改善されていて、日本語の文字もかなり正確に描けるようになっています。今の私が同じことを試したら、ここまで派手には崩れないはずです。それでも完璧ではなく、細かい文字や込み入ったレイアウトでは、今も崩れることがあります。

今日から変えられる3つのこと

チャッピーで画像生成をするとき、次の3つを意識するだけで、仕上がりがぐっと変わります。

  1. 同じキャラを使い回したいなら「参照画像+特徴の言語化」をセットで。毎回イチから説明し直すのではなく、元の画像を添付し、体型・色・パーツの特徴を箇条書きで指定する。この2つをセットにするだけで、ポーズ・表情違いを安定して量産できます。
  2. 実在の人の顔をそのまま保ちたいなら、ツールを使い分ける。塾長の顔・チラシのモデルの子の顔など、実在する人物の見た目をそのまま保った編集はChatGPTの苦手分野。ここで粘って何度もやり直すより、顔の同一性維持に強みがあるとされるGemini(Nano Banana)系(正式にはGemini 2.5 Flash Image。2026年時点では後継のNano Banana Pro / Nano Banana 2 も登場しています)など、別のツールに切り替えるほうが早いこともあります。ただしこちらも万能ではなく、別のプロンプトや別のセッションでは一貫性が保証されない、と提供元のGoogleも説明しています。
  3. 手・接触・配置は生成後に必ず一度チェック。手が物に触れている、人と人が近くにいる、椅子や机の向きがある——こういう画像は、生成後に「あれ、この手の形おかしくない?」と一度見返す癖をつけるだけで、変な画像をそのまま使ってしまう失敗を防げます。
くりまろ解説
くりまろ

苦手なところを先に知っておくと、ムダにやり直さずに済むね!

Before/After:具体的な改善アクション

Before(よくある使い方) After(改善後)
プロンプトだけで毎回イチから説明 参照画像+特徴の箇条書きをセットで添付
実写の人物の顔を、ChatGPTだけで何度もやり直す 顔の同一性維持に強みがあるとされるGemini(Nano Banana)系に切り替える
生成された画像をそのまま使う 手・接触・向きだけは目視チェックしてから使う

AIツールは「何でもできそう」に見えますが、実際には得意な仕事と苦手な仕事があって、しかもそれは日々変わっていきます。手描きのロゴトレースに挑戦したCanva TracerとIllustrator手描きを比べた記事や、Claude Designでチラシ作りに挑戦したこの記事とも通じる話ですが、「このツールは何が得意で、何が苦手か」を自分の手で確かめておくと、遠回りが減ります。ちなみに、そもそも「完成イメージ」が自分の中になかったことでつまずいた話はこちらの記事で紹介しています。

みか安心
みか

失敗もふくめて試したから、次からは迷わずに使い分けられそう。

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