クレジットカードの仕訳をAIで。去年の仕訳を前例にした実録

クレジットカードの仕訳をAIと進めるくりまろ 稼ぐための道具箱

この記事でわかること

マネーフォワードとClaudeを連携して、去年の仕訳を前例にカード明細24件を登録した流れが、前例の見せ方から登録前の確認までわかります。かかった時間の実測や、うまくいかなかったことも載せているので、自分の場合に同じやり方が使えるか判断できます。

みか
みか

マネーフォワードを開いたら、楽天カードの未仕訳が「278件」って出てて固まった…。毎月やればいいのはわかってるんだけど、後回しにしたらこうなるよね。今日は、その一部をClaudeに手伝ってもらった話をするね。

この記事は、マネーフォワード クラウド確定申告とClaudeを連携(MCP)していて、去年も同じ会計ソフトで仕訳した個人事業主向けの話です。会計ソフトに直接登録するには、連携が必要です。

未仕訳が278件たまっていた

2026年10月7日の朝、マネーフォワード クラウド確定申告のホーム画面を開くと、楽天カードの欄に「未仕訳278件」と出ていました。

マネーフォワードのホーム画面で、楽天カードの未仕訳が278件と表示されている様子

全部やるのは大変なので、今回は直近の24件(9/7〜10/3分)だけを、Claudeと一緒に仕訳しました。残りの約254件は、今回のやり方が使えるか確かめたあと、続きでやる予定です。

カード明細をAIで仕訳した流れ(5ステップ)

カード明細をAIで仕訳する5ステップの図解。AIがやること(読み込み・科目の案・登録)と人がやること(前例を見せる・決める・確認)を色分けしている
  1. Claudeが連携を通して、楽天カードの未仕訳の明細(日付・金額・摘要)を読み込む
  2. 去年(2025年度)の仕訳を、前例として見せる(「前例」は、去年の同じ支払いの仕訳のこと。仕訳帳を支払先で絞り込み、その画面のスクショをClaudeに送る)
  3. 前例を照らして、Claudeが支払先ごとの科目の案を一覧にして出す
  4. 前例がないものは、Claudeが聞いてきて、みかが決める
  5. みかが一覧を確認して「登録して」と伝え、Claudeが連携を通して登録する。最後に、仕訳帳の画面で結果を見る

去年の仕訳を「前例」にする

いちばん効いたのは、「去年、同じ支払先をどう仕訳したか」を見せたことです。仕訳帳の画面で、摘要(支払先や取引内容が書かれる欄)に支払先の名前を入れて絞り込むと、去年の仕訳が一覧で出ます。その画面のスクショを、Claudeに送りました。全件を一度に読み込ませる方法は、途中で切れてうまくいきませんでした。

たとえば「アスクル」で絞ると16件。どれも「消耗品費/文房具等」でした。

仕訳帳を「アスクル」で絞り込むと、去年の16件がすべて消耗品費(文房具等)になっている画面

「NEXT」で絞ると12件。こちらは毎月「通信費/インターネット代」です。

仕訳帳を「NEXT」で絞り込むと、去年の12件がすべて通信費(インターネット代)になっている画面

去年の仕訳を全部合わせると、1,418件ありました。これを人が1件ずつ見比べると時間がかかりますが、前例が毎回同じなら、迷う余地が少なくなります。ただし、同じ支払先でも用途がちがうことがあるので、前例と一致したら判断がいらない、というわけではありません。

仕訳帳の去年分が、検索結果1418件・29ページと表示されている画面(中身は非表示)
みか
みか

カードの明細って、「何の支払いか」が分かりにくいんだよね。「海外利用 1 ANTHROPIC* CLAUDE SU」とか。ここを1件ずつ調べて、去年の帳簿と見比べるのが、いちばん時間がかかるところだと思う。

くりまろ
くりまろ

貸方に出てくる「未払金」って、カード払いの「あとで払うツケのメモ」だよ。買った日には、まだお金は出ていない。カードの引き落としの日に、はじめてお金が減る。だから、買った日は「経費が増えた、ツケも増えた」って書くんだ。

くりまろ
くりまろ

仕訳の書き方でいうと、買った日は、借方が経費、貸方が未払金。引き落とし日は、借方が未払金、貸方が普通預金になるよ(これが複式簿記の書き方)。みかの設定では、カード払いはこの形で記録されているよ。

前例がなくて、人が決めたところ

前例どおりにいかない支払いが、いくつかありました。

  • AIツール(Claude・ChatGPTなど):去年の仕訳を「ANTHROPIC」で検索すると、0件でした。去年は使っていなかったので前例がありません。みかが「経費で、システム利用料でいいかもね」と決めて、サブ科目なしで登録しました。これはみかの判断で、通信費にする人もいるようです。
仕訳帳を「ANTHROPIC」で検索すると、去年の仕訳が0件と表示されている画面
  • クオカード:Claudeが「用途は?」と聞いてきたので、「立替金です」と答えました。のちに現金で返してもらったので、「現金/立替金」の仕訳で相殺しました。
  • 私用の買い物:経費にならないものは、「事業主貸」にしました。
くりまろ
くりまろ

「立替金」は、あとで返してもらう約束の「貸し」のメモ。友だちの分を先に払ったときの、貸しだね。「事業主貸」は、お店のお金を自分のために使った「持ち出し」のメモ。経費にならない私用の支払いは、こっちに入れるよ。

みか
みか

前例がないものは、AIも「どうする?」って聞いてくれた。勝手に決めずに聞いてくれたのは、ありがたかったな。

実際の会話は、短かった

長い依頼文(プロンプト)は使っていません。短い質問と、聞かれたことへの答えだけで進みました。

  1. 「振替伝票のAI仕分けってどうやってやるの?」
  2. 「実際どうやって仕訳ができる?」
  3. 「すでに、自動で入ってるものの仕訳はできるん?」(マネーフォワードの画面を添付)
  4. 「やるなら楽天カードですね。」
  5. 「去年の作業したものを渡したら、勘定科目の判断になる?」
  6. 「クオカ←これは立替金です。」「AIは経費で、システム利用料でいいかもね。」
  7. 「登録して。」
Claudeとの実際の会話の画面。振替伝票のAI仕分けのやり方を質問している

登録の前には、Claudeが支払先ごとの科目の案を出し、前例がないものは用途を聞いてきました。みかは、科目とサブ科目、対象の件数(24件)を見てから、「登録して」と伝えました。登録のあとは、仕訳帳の画面で、24件が入っていることを確かめました。

Claudeが連携経由で登録した仕訳が、「外部連携(API)」の表示つきで仕訳帳に並んでいる画面

※画面左上の「検索結果 25件」は、カード明細の24件に、立替金を現金で返してもらった仕訳1件を足した数です。

くりまろ
くりまろ

それと、この画面に出ている「外部連携(API)」は、Claudeが窓口(API)経由で登録した仕訳、という意味だよ。API=ソフトどうしをつなぐ「受付窓口」みたいなもの。Claudeはその窓口から、仕訳を登録したんだ。ClaudeがこのAPIを使えるようにつないでいるのが、MCPという仕組みだよ。

マネーフォワードとClaudeをつなぐ設定は、マネーフォワード×Claude連携でつまずいた権限設定の実録に書いています。

時間はどれくらい変わった?

時間の目安は、人や状況で変わります。手作業の「約1時間」「約15分」は、同じくらいの件数(24件ほど)をやる想定の、みかの感覚です。今回の実測と並べます。

  • 久々にやる人が、去年の帳簿を見ながら手作業:約1時間(みかの感覚)
  • 慣れた人が、集中して続けた場合:約15分(みかの感覚)
  • 今回(AIと一緒、前例の確認を含む):約40分(07:57〜08:35。前例の画面を探してスクショを撮る時間も含む)
  • そのうち、Claudeが登録した時間:約1分(24件で1分14秒)

登録そのものは、あっという間でした。時間がかかったのは、記帳ではなく、「前例を見せる」「判断する」「確認する」ところです。時間だけ見ると、慣れた人の約15分より長くなりました。AIで一気に楽になった、とは言い切れません。それでも助かったのは、次の3つです。

  • 久々でも、前例を見て迷わず決められた
  • 摘要を1件ずつ調べる手間が減った(去年の摘要と照らして、振り分けてくれた)
  • 前例がないものは、勝手に決めずに聞いてくれた
みか
みか

正直な感想を言うと、もし仕訳帳のCSVをダウンロードできたら、去年のデータをもっと早くClaudeに見せられて、もっと早くできたんじゃないかと思う。今回は、支払先ごとに画面を絞ってスクショを撮る時間がけっこう入っていたから。(これは感想で、CSVで試したわけではありません)

うまくいかなかったこと・注意点

  • CSVで一括して渡せなかった:私のプラン(パーソナルミニ)では、仕訳帳のCSV出力(エクスポート)ができません(2026年10月時点、マネーフォワードの公式の機能表で確認)。そのため、支払先で絞り込んだ画面を見せる形になりました。CSVが出せれば、もっと早かったのでは、と思っています(パーソナル以上のプランでは出力できるとされています)。会計ソフトを選ぶときの考え方は、【会計ソフト実践編】会計ソフト4社比較ー弥生からの乗り換え実体験と、青色申告65万円控除のために知っておきたいことや、弥生→マネーフォワード乗り換え実録。AIがいたらどう変わる?で書いています。
  • 全部は読めなかった:去年の仕訳をまとめて読み込もうとしたら、件数が多くて途中で切れました。原因ははっきりしませんが、一度に返せる量に限りがありそうです。そこで、支払先ごとに絞り込んだ画面のスクショを渡す形に切り替えました。
  • ログインは人がやる:今回の使い方では、パスワードはAIに渡さず、みかが自分でログインしました。
  • 前例がないものは、AIが勝手に決めなかった:AIツールのような新しい支払いは、AIが勝手に決めず、みかに聞いてきました。結局、人が決める必要がありました。
  • 最後は人が確認する:AIの提案も、最終的には人が確認します。前例そのものが正しいか迷うときや、科目に迷うときは、税理士や税務署に聞いてください。この記事は、みかの一例です。

会計ソフトによって、AIとの連携は違う?

この記事の方法は、会計ソフトとClaudeを連携(MCP)できることが前提です。では、会計ソフト4社比較で取り上げた4社は、どうなのか。公開されている情報を調べた範囲で、まとめます(2026年10月時点)。

  • マネーフォワード:公式のMCPがあり、仕訳の登録・更新ができます(今回使ったもの)。追加料金なしで使えるとされています(登録できる仕訳の件数などは、契約中のプランの制限に準じます。プランによっては対象外の場合があります)。提供開始時はベータ版でした。私のパーソナルミニでも、今回は使えました(マネーフォワード公式の案内)。
  • freee:公式のMCPがあり(2026年3月に提供開始)、取引の登録などができます。クレジットカード明細と取引の突き合わせ(消込)は、API経由ではできないという解説もありますが、公式文書では確認できていません。カード明細を任せたい人は、使う前に確認が必要です。
  • やよいの青色申告オンライン:公式のMCPは、調べた範囲では確認できませんでした。
  • タックスナップ:こちらも、公式のMCPは確認できませんでした。

「確認できなかった」は、「対応していない」という意味ではありません。提供状況は変わるので、使う前に各社の公式情報を見てください。

こんな人に役立ちそう

カードの未仕訳がたまっていて、去年も同じ会計ソフトで仕訳した個人事業主の人なら、同じやり方が使えるかもしれません。去年の仕訳がない人は、前例にできないので、別のやり方が必要です。

まとめ

みか
みか

今回わかったのは、「AIに全部任せる」より、「前例を見せて、迷うところだけ自分で決める」ほうが、現実的ってこと。

くりまろ
くりまろ

前例は「去年の答え合わせ用のノート」みたいなものだね。ノートがある分は、すぐ答えが出る。ないところだけ、人が考えればいい。

次は、残りの約254件を、今回の決まりを対応表にしてやってみます。結果は、続きの記事で書きます。

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